ベンゾジアゼピンを使わない不眠症薬物治療

せん妄、依存症ハイリスクのベンゾジアゼピンを

使わずに不眠に対する薬物治療

参考

DELTAプログラムについて国立がん研究センター

参考

不眠時指示県立延岡病院 精神科

上記を参考に入院患者さんに対して実施しています。

①抗うつ薬デジレル錠25mg 1錠~2錠

②非ベンゾ不眠症治療薬 ベルソムラ錠15mg 1錠 (15mgでダメなら20mgでもダメなことが多い)

③テトラミド錠10mg 1錠~2錠

④非定型抗精神病薬 クエチアピン錠25mg(セロクエル) 1錠~2錠 糖尿病には禁忌!

⑤抗精神病薬 ヒルナミン錠5mg 1錠~2錠

基本的には①→②→③→④→⑤と

足していくのではなく切り替えていっています。

ちょっとでも効果があれば併用することもあります。

デジレル

どんな薬か

催眠作用が強く抗うつ効果が弱い抗うつ薬

三環系、四環系、SSRI、SNRIなどどれにも属しません。

保険適応

不眠症の保険適応はない

適応はうつ病かうつ状態

安いのであまり気にせず使っています。

価格

25mg1錠で16.8円と価格が安い。

効果・安全性

ベンゾにみられるようなせん妄、依存のリスクが少ないかほとんどない。

古めの抗うつ薬なので

抗コリン作用(口渇、尿がでにくい等)の副作用があります。

副作用が少なくこれで効く人が一定数いるので

保険適用外なのを除けば最初に使いやすいです。

ベルソムラ

どんな薬か

不眠症への適応を持つオレキシン受容体拮抗薬

ベルソムラ以前の睡眠薬は全て鎮静させて眠る薬だったが、

この薬は覚醒レベルを下げて眠る新たな作用の薬

保険適応

不眠症に保険が効くため使いやすい

価格

15mg1錠で89.1円と、新薬のわりに高くない

効果と安全性

せん妄、依存のリスクが少ない。

ふらつきや眠気の持越しが発売当初危惧されていたが、

思ったより少ない印象で使いやすい。

ただし効かない例も結構ある。

15mgからスタートで上限が20mg

15mgで効かないと20mgでもあまり効かない例が多いかもしれません。

副作用で悪夢や変な夢を見る人がいるとのこと

テトラミド

どんな薬か

催眠作用が強い抗うつ薬

「眠らせてうつを治す」とまことしやかに言われていた抗うつ薬

保険適応

不眠症の保険適応はない

保険適応はうつ病かうつ状態

価格

10mg1錠 15.3円と安い

効果・安全性

ある程度の効果あるが、

効きすぎる人もいれば効かない人もいる

副作用は倦怠感

自分も飲んだことがありますが、

1日中だるくなったのでよっぽど不眠の人にしか処方提案しません。

クエチアピン(先発はセロクエル)

どんな薬か

鎮静作用がある非定型抗精神病薬

比較的新しいタイプの統合失調症の薬です。

保険適応

不眠症の保険適応はない

統合失調症のみ

ただし

器質的疾患に伴うせん妄・精神運動興奮状態・易怒性に

適応外だけど保険が適応されるので

病名に厳しくないと思います。

せん妄、興奮状態、易怒性は病名ではなく症状なので

自分の職場でも特に病名はつけていません。

価格

25mgで14.7円と安い

効果 安全性

不穏を抑える作用も期待できるので

不穏が強い人には向いている。

血糖に影響するので糖尿病の人には禁忌(投与できない)

統合失調症の薬によくみられるパーキンソン的副作用も少ない。

副作用は血糖上昇や過鎮静

ヒルナミン

どんな薬か

鎮静系抗精神病薬

古い統合失調症の薬

鎮静させる感じなので不穏が強い人に向いている

保険適応

不眠症の保険適応無し

価格

5mg1錠 5.6円と安い

効果・安全性

がっつり鎮静させる薬だけど

5mgはかなり少ない量です

よっぽど不穏で介護ケアが困難な症例にしか使っていません。

これでも効かないことがありますが・・・。

 

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