SGLT2阻害薬 ジャディアンスをどう扱うか考えた

※ジャディアンスや他のSGLT2阻害薬を
おとしめているわけではありません
ジャディアンスは糖尿病治療薬として安全な薬で、
服用している方は自己判断で中止などせず、
必ず医師に相談をしてください
私の施設でも新たな問題がなければ使い続けると思います。

以下本文

新血管イベントや総死亡を下げると鳴り物入りで宣伝されたジャディアンス

深く知りたいと検索すると、きな臭い事実があった。

参考

これがホントの「誇大広告」&NEJMは「死んだふりしたブラック企業」Massie IKEDA: 内科医:池田正行

上記の大雑把なまとめ(自分の解釈も入れてます)

EMPA-REG OUTCOME試験は心血管イベントを増加させないかどうか
確認するための試験本来有効性を確認するための試験ではなかった。

一次エンドポイントは心血管疾患死,非致死性心筋梗塞,非致死性脳卒中

一次エンドポイントに関して

10mgと25mgをそれぞれ独立して計算すると

心血管リスクの統計学的な有意差はなし(まぐれの可能性あり)

合算して初めて有意差が出てくる。

なぜ合算すると有意差が出るのか?

症例数が増えると証拠となる数が多い分

「まぐれではない」と統計的に出やすくなる

ただし、それだけの症例数を集めないといけないほどの

微妙な差しかないということ

今回の試験だと10mgと25mg

それぞれ約2300人vsプラセボ2300人の患者数だと有意差なし

10mgと25mgの人数を足して約4600人にして初めてその差がはっきりした(有意差がついた)。

一次エンドポイント 心血管イベントリスクの低下14%!

絶対リスク低下は2年半で12.1%が10.5%になっただけなので1.6%減

NNTは62.5
(2年半62.5人を治療して、1人一次エンドポイントを回避できる)

結局

第一選択は禁忌でなければメトホルミンを使って

第二選択には何を使えばよいか結論はまだでていない

2016/7/17追記の部分
なんとEMPA-REG OUTCOME試験で

プラセボ群はジャディアンス投与群より

HbA1cが高くコントロールされていた。

http://www.nejm.org/doi/full/10.1056/NEJMoa1504720 Figure3より引用

結局ジャディアンスの効果は

「ジャディアンスの力で心血管イベントリスク低下!」

じゃなくて

「プラセボ群は血糖値が高かったから

心血管イベントリスクが高いのは当たり前だよ!」

という解釈もできてしまうのであった。

その他 10mgと25mgで有効性は変わらないから25mgは不要 10mgだけでよい

次の記事

参考

SGLT2 阻害薬で心血管疾患と死亡が減少する?メディゲート(名郷 直樹/五十嵐 博)

今や糖尿病薬のゆるぎなき第一選択薬メトホルミンの効果を検討した
UKPDS34 の結果は、全糖尿合併症についての相対危険が0.68、
95%信頼区間が0.53〜0.87、総死亡については相対危険0.64、
95%信頼区間0.45〜0.91というものです。4)
このメトホルミンの効果からすればはるかに薬価の高いSGLT2阻害薬の効果は
それほどでもないと感じられるのではないでしょうか。
12.1%のイベントを10.5%に減らすことがどういう意味を持つのか、
立ち止まって考えてみてもよいかもしれません。

繰り返しになるが

メトホルミンが最強でそれ以外は何使うかまだ

結局どうするか結論は出ていない

メトホルミン以外は血糖を下げることはできても

心血管イベントや総死亡をメトホルミン並に下げることができない。

それを考慮した上で

SGLT2の一般的な情報

良い所

  • 低血糖リスクを抑えた血糖効果薬
  • 利尿作用で血圧が下がる
  • 利尿作用で心不全が減る
  • 血中の糖分を尿に排泄するので痩せる
  • 体がインスリンを分泌する負担が減る
    (効果がインスリン分泌に依存しない)

イマイチなところ

  • 高い(1日薬価約200円)
  •     

  • 頻尿になる
  • 利尿作用で脱水症状誘発の懸念 特に利尿剤との併用は慎重に!
  • 性器感染症、尿路感染症が増える
  • 腎障害が重度だと効かない

どういう人に使いやすいか

必須だと思う条件

  • 脱水の危険→喉がかわいたことを訴えられるほど意識レベルがはっきりしている
  • 尿路感染・性器感染のリスクUP→日常生活動作に問題がない(寝たきりやオムツ、だと尿路感染になりやすいと思う)
  • 腎障害には使えない→腎障害がない
  • 第一選択であるメトホルミンをすでに使っているけど血糖コントロール不十分

上記を満たす適応

最適な患者像
壮年の標準~肥満の患者さん

使わざるを得ない
自宅でインスリン管理が困難且つ他の糖尿病薬でうまくいかなかった患者さん

とりあえず自分の中ではこんなイメージの薬

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